日本とオーストラリアの貯金の実態
吉住京子
メルボルン在住のオーストラリアでは珍しい日本人ファイナンシャル・プランナー。
難しいお金のことを分かりやすくアドバイスする「お金の専門家」として、個人からビジネス・オーナーまで幅広いクライアントを持つ。日本人コミュニティー向けメディアでの連載記事やセミナーなどでも活躍中。
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家計のやりくりに大変は主婦も多いと思いますが、 他の家庭がどのくらい貯金しているのか気になりますよね?
数年前に厚生労働省が発表した一世帯の平均は1,047万円ですが、母子世帯の平均は263万8千円だそうです。オーストラリアでも退職した際に女性のスーパーは男性のスーパーの半分だと言われています。シングルでもファミリーでも貯金は人生設計で重要なものです。年代別に日本の平均を見てみましょう。
単身世帯(円) ファミリー世帯(円)
20代 580万 948万
30代 200万 220万
40代 490万 444万
50代 802万 800万
60代 985万 1,342万
20代は 子どもや家のローンがなければとたくさん貯金できる年代です。共働きだったらもっと貯金できますね。20代の30%は貯金をしていないようですが、貯金をしている人の20%は所得の10%から15%を貯金しているようです。しかし結婚、出産、家の頭金などで30代、40代は貯金が減ってしまいます。
子供にそれほど費用のかからない小学校のうちにできる限りその後の大学資金などを貯金しておくことや、定年退職を迎えるまでに住宅ローンの支払いを終えておくことなども資産管理のポイントですね。
1970代からオーストラリアでは貯金を重要視していませんでしたが、大不況を経験してから貯金に対する意識が変わり、今では一般家庭では月$427を貯金しているとのことです。25歳から34歳は月に$533貯金しているようですが、35歳からの10年は貯金ができている家庭は少ないとのことです。ホームローンや子供にお金がかかるのはどの国にいても同じですね。
しかしオーストラリアではお金持ちの人は25%貯蓄できているのに対し、できていない家庭は毎月25%マイナスになっていっているという極端な実情です。
所得が上がると税金やライフスタイルも高くなり思っているより貯金できていないのも現状です。
貯金のコツとしては所得が上がってもライフスタイルを変えないこと。そして所得が入ったら生活費に使ってしまう前に別の銀行口座に自動的に移すようにアレンジすることです。出費のリストをつけて無駄がないかも1年に一回チェックするといいですね。
ライフイベントや家族の事情で貯蓄できない時もありますが、コンスタントに貯蓄してみましょう。
あなたの2017年の貯金の目標は何ですか?