ちょっと気になるお金のはなし

誰も聞きたくない話

吉住京子
メルボルン在住のオーストラリアでは珍しい日本人ファイナンシャル・プランナー。 難しいお金のことを分かりやすくアドバイスする「お金の専門家」として、個人からビジネス・オーナーまで幅広いクライアントを持つ。日本人コミュニティー向けメディアでの連載記事やセミナーなどでも活躍中。
[ www.fpkyoko.com.au ]

もしも自分に何かあったら・・・あなたの子供や資産はどうなりますか?

こんなことは考えたことがないかもしれないですが、家族がいる方は得に考えておいて欲しいトピックです。今すぐにセットアップを進んでする方は少ないですが、知っておいて欲しい情報です。なぜならオーストラリアに移住した日本人にとって、家族が近くにいない場合、自分の資産の行き先を伝えておくことや子供の将来を誰かにお願いしておくというのは得に大切なことです。

Will 遺書を書く場合は、遺書の内容を実行してくれるExecutorが行動できることを確認しておきましょう。例えば自分のお姉さんを任命しておいて、彼女がアメリカに移住という際は弁護士など他の方の任命を考慮できます。遺書は自分でも作ることができますが、状況が少しでも複雑になる場合は専門家にお願いするのがいいでしょう。

Power of Attorney というのは 金銭的、そしてその他の決定を自分の代行として行ってくれる人を任命し許可する書類です。これには二種類あり、違いを知っておくのは大切です。General Power of Attorneyは自分が動けない、行動できないような状況になった時には無効になります。Enduring Power of Attorneyは一生涯続くものとなります。

Ending note これは上記のように法的効果はありませんが、「自分のこれまでの道のりを伝えておきたい」「介護、医療についての希望や費用、お礼はこうしたい」「お葬式はこんな風にして欲しい」「お墓、納骨の希望」「妻、夫、子供、親友には伝えたいメッセージがある」「自分のペットは誰に世話して欲しい」「財産はどこにありどのように分けて欲しい」など自分にもしものことがあった時の為に書き残しておくノートです。遺書のように万が一のことがあっても家族が困らないというメリットの他に、日常生活の備忘録としても使え、さらに家族に対する自分の愛情を伝えることができます。

葬式の資金としてFuneral Bondや生命保険を考慮するのも大切です。Funeral Bondは投資になっており毎月の積み立てが可能です。生命保険は葬式代以外にも家のローンや子供の教育費などもカバーするのが目的ですが、自分の持っているスーパーで加入することも可能なので、チェックしてみましょう。