ちょっと気になるお金のはなし

専業主婦の4つの家計の悩み

吉住京子
メルボルン在住のオーストラリアでは珍しい日本人ファイナンシャル・プランナー。 難しいお金のことを分かりやすくアドバイスする「お金の専門家」として、個人からビジネス・オーナーまで幅広いクライアントを持つ。日本人コミュニティー向けメディアでの連載記事やセミナーなどでも活躍中。
[ www.fpkyoko.com.au ]

オーストラリアには30代、40代の日本人女性が多く、新しい生活を始めています。結婚して子供が出来ると専業主婦になる女性もたくさんいますが、家計管理は育児と家事と共に主婦にとっては仕事のようなもの。お金の管理が上手にできない、むしろ無駄遣いが増えたと悩んでいる方も多いようです。今回はそんな専業主婦の家計の4つの悩みと解決策の話です。

買い物の加速と衝動買い
仕事を辞め育児と家事中心の生活になるとお母さんたちは自分らしさを求め、また心の隙間やストレスをショッピングなどで埋めるよう変身していく場合もあります。また物とサービスのあふれているこの社会、財布の紐も気を抜くと緩みがちです。しかし、しっかりとお金や家計と向き合ってください。自分は何が好きで、何をしていると幸せな時間が過ごせるのか? 自分らしい夢や目標を持つことで、それを叶えるためにお金、労力、時間を使うよう考え方と行動をシフトすることができます。

親からのアドバイスに頼った家計
オーストラリアに移住した第一世日本人は親は日本なので、サポートを受けることは少ないかもしれませんが、日本とオーストラリアとの文化、経済の違い、そして親が若かった時代との30年ほどの差があることを知っておきましょう。なので親にお金の相談をしても必ずしも正しい答えやアドバイスをもらえるとは限りません。親やパートナーに安定を求めるのではなく、自分でお金を稼ぐ、管理する、守る、投資するという力を身につけることが大切です。

産後の家計の赤字
家計管理で一番難しいのが出産後の2、3年です。妻は働けず、貯金は増えず、それどころか貯蓄を切り崩して生活っということもあります。この期間はみなさん通る関門です。赤字を出さないなら合格だとするべきでしょう。 共働きだった方は収入がガクッと落ちたことを考慮し支出の内容が出産前とは変えないといけないことを把握してください。生活のレベルを上げることは簡単ですが、下げるのは努力が必要です。支出面から見直していきましょう。仕事に戻るタイミングなど話し合い将来への計画があると、家計が辛い時期は一時的な物だと分かり気持ちも楽になるでしょう。

お小遣いと貯蓄
専業主婦の方は美容や個人の出費を自分の貯蓄から使ってどんどん無くなるのが怖いっという方もたくさんいます。夫婦共に自由に使えたお金の感覚を変えなければなりませんが、パートナーさんとのコミュニケーションも必要です。決まったお小遣いをもらう、生活費をカード支払いではなく、キャッシュでやり繰りするなどカップルによって方法は違いますが、お互いの負担にならないよう話し合いをしましょう。