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OzAsia Festival 2017

今年は9月21日から10月8日まで、アデレードフェスティバルセンターを中心に市内各所で開催されます。
日本関連プログラムの中から、今年はアデレード日本人会からつい行きたくなってしまうような楽しい記事を寄稿いただきました。
是非お友達も誘って足を運んでみてはいかがですか?


初音ミク オペラコンサート

(プログラム名:The End)
上演日時:10月3 - 4日 8:00pm〜
会場: Dunston Playhouse

みなさん、「初音(はつね)ミク」の名前をご存知ですか?  私はよく知っています。
ここでみなさんに彼女についての大ヒントです。彼女は16才で100年経ってもやっぱり16才です。さてミクちゃんは誰でしょう?
実はミクちゃんはピアノで有名なヤマハの誇る、日本語で歌える音声コンピューターなのです。これを正確には「ボーカロイド(略してボカロ)」と呼びます。だから誰でもソフトウエアを購入すると彼女の歌声を使うことができます。要するに、シンセサイザーの歌声版です。
しかし、そこがこの制作者のウマいところで、ちゃんとアニメ化した長い緑の髪の毛のキャラクターがあたかもアイドル歌手のように歌手として擬人化されているのです。
そういうわけで、結果として、日本の若者などの中ではファンも増え、現在、実在のアイドル歌手が歌を歌うような感じでミクちゃんコンサートとして堂々と大きなコンサートホールが満杯になる集客をゲットできてしまってるそうです。

ちなみに、作曲家は無数にいます(みなさんもミクちゃんを使いこなして一曲どうですか?)。もしユーチューブで 「初音ミク」と打つと出るわ出るわ、童謡から創作曲までもう色々です。さらにミクちゃんの特殊能力としては、人間には真似できないほどの超早口で息継ぎもナシに 歌えるので、超早口ラップミュージックなどはお手の物です。さらに超高音域の超ソプラノなんかもへっちゃらです。

ステージにはそれでは誰が?と当然思うではないですか。ステージにいるのはアニメで歌に合わせて動いたり、ホログラムになっているミクちゃんです。ステージに向かってトーチを懸命に振っている若者達の先を見るとただのアニメなのでちょっと不気味な感じもしないではないですが.......
でも、それがイマドキというものなんでしょう。
一方でそんなに人気ならどんなもんなのかちょっと体験したいと思いませんか?
それも今回はアデレードにいながら体験できるんです。まあミクちゃんの 歌の上手い下手は別として...ね。

OzAsia Festivalの担当者によると、香り高いフェスティバルシアターがらみの企画で、ボーカロイドによるラップコンサートなどはちょっと、ということで、日本の作曲家(Keiichiro Shibuya)に依頼し、世界で初めての短いオペラに仕上げたそうです。彼はこのオペラを作曲する前に まだお若いお奥様を亡くされ深く人の命について思いを巡らせていた時に初音ミクという死のない歌手に出会い、死についてのオペラを書く事を思いついたそうです。
オペラですからやっぱりコスチュームが気になるところですよね。
今回のデザイナーは、かのルイ・ビトンです。

オペラが苦手な方でも、通常のオペラみたいに長くないし、話のネタにどうですか?
チケットは44-40ドルほどです。


The Dark Inn
by Niwa Gekidan Penino
(日本語タイトル:地獄谷温泉 無名の宿)
上演日時:10月3 - 4日 7:00pm〜

会場: Her Majesty's Theatre


奥深いさびれた温泉宿に呼ばれてきたつもりの旅芸人親子だが、なぜか誰も呼んだ覚えがないという返事が返ってくる、そして泊まり客一人一人の話が明かされてゆくといったような設定で、WarningとしてNudity and simulated smokingとありますが、OzAsia Festivalの説明によると、どうやら温泉に入っているシーンが出てくる模様のようです。まあ地獄谷ですからねえ。でも他の国の方達にはよく考えると、地獄谷や温泉自体、かなりユニークですよね。
この作品は第60回岸田國士戯曲賞授賞という話で、題名どおり、なんとなくダークそうなお話です。面白いところは、ステージが 日本でよく見る「新劇」風、フェスティバルのカタログの中でもアイキャッチ度 1-2を争う特徴のあるものになっています。「新劇」風(果たして本当はどう呼ぶのでしょう?)と私がいうのは、例えば 藤山寛美や吉本新喜劇、ドリフターズの「8時だよ全員集合」森光子の「放浪記」などに見られるような 舞台設定のあの感じです。舞台が建物の一面めくったようになっていて温泉宿の1階と2階 4部屋全部見えるようになっています。では、「庭劇団ペニノ」とは?
以下の文章は 劇団ペニノによるウェッブサイトからの転用です。

<庭劇団ペニノ>
2000年1月、昭和大学演劇部メンバー有志にて「庭劇団ペニノ」を結成。自宅マンションを改造した劇場スペース「はこぶね」や野外での公演など、作り込んだ舞台美術とともに上演空間には透徹したこだわりを持つ。「笑顔の砦」(07年)「星影のJr.」(08年)で2年連続で岸田戯曲賞にノミネート。フェスティバル/トーキョー09秋に参加、2011年1月には東京芸術劇場主催公演で「チェーホフ?!」の作・演出を担当。狂気と紙一重な美しい精神世界を表現し、好評を得る。代表作「苛々する大人の絵本」は09年にベルリン(独)、10年にチューリッヒ(スイス)、グロニゲン(オランダ)などで上演され、スイスの著名な演劇賞ZKB Patronage Prize 2010 にノミネートされた。また「誰も知らない貴方の部屋」のアメリカ5都市ツアーを行い好評を得た(2014年)。
http://niwagekidan.org/performance

こちらも乞うご期待です。
まあそんな訳で この作品もチケット買いました。

OzAsia Festivalのプログラムやチケットなどは詳細はこちらのリンクで見てみてください。
http://www.ozasiafestival.com.au/

ちなみに一枚でも何枚でも同じ booking fee がかかるので、購入の際は一度にまとめた方が お得です。早い者割引の「3つ好きなステージを選んでトータル$99プラス $8.95 booking fee」というFestival Directors Pass は超お買い得ですので、お早めに。また 入場無料の催し物もたくさんあります。

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アデレード日本人会はアデレード在住の日本人の相互親睦などを目的とした活動を行っています。
詳しくはウェブサイトをご覧ください。

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