留学生インタビュー(小中高校)

可能性に向かって ー 吉田 千遥さん(Chiharu Yoshida)

日本の中学校を卒業後すぐにアデレードに高校留学した吉田さん。2014年4月Adelaide High SchoolのISECコース(International Secondary English Course)に入学し、2015年1学期からのYear10編入を目指して英語とオーストラリアについて集中的に学んでいる。

転機の3年間
「もう一回ここに来たい」。2011年、中学校入学を目前にした春休みに訪れたアデレードで吉田さんが思ったことだった。親戚を訪ねての初めての海外で特にアデレードの空気、自然、街の雰囲気に魅了された。そんな吉田さんに父親の進也さんが何気なく返した「高校留学したら?」から3年、吉田さんは高校生として再びアデレードに降り立った。
あっという間の3年のようだったが、実際にはその間吉田さんは自分の進路について心が揺れることも多くあった。特に中学2年のときはクラスも楽しく、「みんなの進路が決まりだしたころは本当に迷いました」。そして3年生になったときにはアデレードの親戚がメルボルンに引っ越すことになりさらに気持ちも揺れたが、「いい経験にもなるし、やっぱり行ってみるのもありだな」「英語ができるともっと楽しくなるな」というチャレンジ精神を発揮し、「留学するならアデレード」と初心を貫いた。同じくアデレードが好きで留学にも賛成してくれた母親の由季さんを始め、周りの人たちは「千遥は大丈夫だろう」と送り出してくれ、現地到着後は親戚の友人やホストファミリーのサポートもあって順調に新たなアデレード生活をスタートすることができた。

Adelaide High School とISECコース
吉田さんは希望の留学先高校について郊外の学校も含めいくつか考えたが、最後は「アデレードに留学するのだからアデレード高校だと名前もストレートな感じだし、学校の評判も良くてシティにも近くて色々と便利」ということから、アデレードで100年以上の伝統と名声を誇るAdelaide High Schoolへの留学が決まった。
Adelaide High SchoolにはISEC(International Secondary English Course) と呼ばれる留学生向けの高校入学準備コースがあり、吉田さんはそこで2015年1学期からのYear10現地クラス編入を目指して毎日頑張っている。現在Adelaide High School のISECには中国、ベトナム、カンボジア、日本から合計8人の留学生が学んでいるが、少人数の分、一人当たりの発言回数も増えるなど吉田さんも手応えを実感している。ISECでは英語を学ぶESLに加え、オーストラリアの文化や特色、歴史などオーストラリアについて学ぶクラスや、アートや科学、数学のクラスもある。特に数学のクラスはAdelaide High SchoolのISECの場合、現地クラスの中に入って学ぶため、現地クラスの雰囲気を感じ、ローカルの友達を作るのにとてもよい機会になっている。
「Adelaide High Schoolはシティの近くなのにとても広くて木も多くていいところです。宿題のプリントワークが多くて大変だけど、たまには友達と放課後にシティに行ってリフレッシュしています」。

充実していく留学生活
「最初は何を言われているかわからないし、答えることもできませんでした。友達を作るのも大変でした」と苦労も多かった吉田さんだが、学校生活のリズムにも英語にも段々慣れ始めた最初の学期の終わりごろからは随分落ち着くことができ、ローカルの生徒とも話せるようになってきた。また、大好きなギターを日本から持参した吉田さんにとって、現地クラスで音楽を選択している生徒向けのレッスンを特別に受けられるようになったことも、学校に溶け込む大きな一歩になったばかりでなく、貴重なリフレッシュにもなっているようだ。
元々Year12修了後は帰国予定の吉田さん。その後の進路はまだ固まっていないというが、「音楽も好きだし、英語も生かしたことをしていきたいです。せっかく身に付けた英語を忘れてしまうのはもったいないから、Year12修了後も英語の環境で学べる場所に自分を置きたいと、こちらに来て思うようになってきました」。
これからのますます充実した留学生活が吉田さんの可能性をさらに高めていってくれる。

取材:2014年8月

留学先
Adelaide High School(アデレード・ハイスクール)
West Terrace, Adelaide SA 5000
http://www.adelaidehs.sa.edu.au/

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