山田幸代の熱血インタビュー!

Part 1:ガンバ大阪 VS メルボルンビクトリー

ガンバ大阪 VS メルボルンビクトリー

2016年5月3日(火)20:00キックオフ @AAMIスタジアム in Melbourne
ACLグループステージ第6節

 すでに予選リーグ敗退が決まっている、ガンバ大阪は主力選手のほとんどを日本に温存し、Jリーグの次節の調整にあて、メルボルンビクトリーとの1戦は、若手選手中心での試合となった。

試合開始後、なかなかリズムがつかめないガンバ大阪は、前半13分、メルボルンビクトリーのボザニッチ選手のシュートが長沢選手のハンドを誘い、イエローカード。相手にPKを与えてしまい、失点につながった。その後すぐ16分にも追加点を与えてしまう。前半戦はなんとか、持ちこたえ、2 0で折り返す。

 後半開始から2枚の選手交代を使用。何とかリズムを作り始めたガンバ大阪は、身体が動き始め果敢にボールを奪いに行く。そして、残り5分で1点を返したガンバだったが、時すでに遅く、このまま終了のホイッスルが鳴った。2016年ACLでは0勝2分4敗と1勝もできなかったガンバ大阪。昨年はBEST4まで上り詰めたチームだが、何が変わってしまったのか。

 試合終了後、監督会見と岩下選手、丹羽選手、呉屋選手の3選手にインタビューを行った。

<長谷川監督>

今日は若手選手中心で、その中でも力のある選手を出し、勝ちに行ったが、やはり、若手同士の組み合わせにも慣れてない中、はじめはバタバタしていた、しかし、後半はリズムがよくなり負けの中でも収穫の多い試合だった。それに、この選手たちにACLという大きな大会で経験させたかったし、このグループリーグは強豪チームが犇めくリーグでもあったからこそ得られる経験が大切だと思った。ミスもたくさんあったが、ミスの中から学んでくれたことが多く、いいプレーも見せてくれた。この中の何人かは、日本に帰った後も試合で使いたいと思う選手も出てきた。
メルボルンビクトリーは素晴らしいチームだし、予選を突破するに値するチームだ、決勝リーグでも頑張ってほしい。

<呉屋選手>

今回の敗因の一つはシュートチャンスで決めきれなかったことが原因だと思う。
個人としてFWの仕事に対し、全く納得いっていない。
今回来ているメンバーはいつも出ていない選手だからこそ試合に挑むモチベーションは高かった。でも、試合をしてみて、結果が残せないのは、今Jリーグでも結果を残せていないガンバ大阪のチーム状況と比例している。
アジアと日本では、レフリーの差の違いがあり、試合の中の激しさ、あたりが全く違う。相手も果敢にボールを奪いに来るし、その強さを学ぶ絶好のチャンスだった。
この経験を日本に持ち帰り、Jリーグでは結果にこだわって内容をしっかり残すことを意識していきたい。

<岩下選手>

去年ベスト4でも今年のACLで1勝もできなかったということは、力がないから負けたということ。結果がすべてだと思います。
消化試合となってしまった、この試合も勝ちに行ってたし、いいパフォーマンスをだそうと意識高く挑んだが、通用しなかった部分が明るみになった。そこをしっかり個人でも分析して次につなげていきたいシュートチャンスが得点につながらないのは今のチームを表現しているものだけれど、敗因はそれだけではない。DFの選手として、防げた失点はあった。
試合開始すぐ、2失点してしまい自分たちで難しい試合にしてしまった。
しかし、ACLの決勝リーグに行くオーストラリアのチームに若手中心のチームでも通用した部分もあったし、そこは自信にして次につなげていきたい。
このあとは、Jリーグしかないし、アジアでまたチャレンジするために、Jリーグでガンバのプライドを持って戦っていかなければいけない。

<丹羽選手>

先制点を取られてしまい、そのままアウェの環境ということも重なり、チームがバタバタしてしまった。
でも、前半の終盤から後半にかけては巻き返せて次につながる試合となった。今回来ているチームが若いチームだろうが、誰が出てもガンバのサッカーは変わらない。このメンバーでも勝ちに行けた。
自分たちで、先制点を相手に与えてしまい、相手の勢いをもたらしてしまった。そして、2失点目は裏にボールがでて、DFのミスからクロスを上げられ、失点につながった。前半を1点で抑えられていたらこの試合はガンバの流れになっていたはず。
試合後、若い選手へ次の試合につなげていこうと声をかけ、勇気づけた。しっかりと、この試合の敗因を分析して、次の新潟のアウェの試合でこの経験を生かせるようにしたい。
このあとは、Jリーグのチャンピオンを目指してやっていきたい。

 若手中心のチームで、何かチーム内のリズムがかみ合っていないように見えた。チームの連携をいかにして組み立て、選手間でコミュニケーションを取りながら、ゲームを作っていく。この基本的なことができない時間帯が多かった。

 若手選手にしたら、この機会は絶好のアピールチャンスでもある。その中で、いかにモチベーションを試合終了まで持続させるか、試合の入りをいかにしてベストの状態に持っていくべきなのか、今後の課題となるとこだ。

 負けて学ぶことが多かった。長谷川監督はそうおっしゃいました。では、若手選手は負けた悔しさを学びとして自分で分析できているのか、そこまで追って伺いたい。負けた時に感じる気持ちはネガティブなことばかりであり、その整理ができないと"悔しかった"という気持ちだけが先行してしまう。確かに負けて学ぶことのほうが勝って学ぶことよりも簡単に見つけられるかもしれない、しかし、はじめに何が通用しなかったのか、そして、いつも通用していることと何が違ったのかという分析をしたほうがいいと思う。

 アスリートの仲間として、学びを、その経験を少しも無駄にしないために、選手も自分を分析し、チームを分析し、学ぶということに対してもっと興味を持ち自分の成長へとつなげていきたい。

 ガンバ大阪の若手選手の今後の活躍に期待したい。

ラクロスプレイヤー 山田 幸代

山田幸代
1982年8月18日生まれ。滋賀県出身。中学、高校時代はバスケットボール部に所属。高校時代は3年連続で全国大会に出場。チームのキャプテンも務める。京都産業大学時代にラクロスに出会い、持ち前の負けん気の強さと、バスケットボールで鍛えた判断力や瞬発力を活かして2年生の時に年代別日本代表に選出。その後は数々のタイトルを獲得し、2005年には日本代表としてワールドカップに出場、5位入賞に貢献。同年、大学を卒業して某大手通信会社に就職。社内でトップセールスを記録するなど、プロ活動を始めるまで営業職とラクロスを両立する。2007年9月にプロ宣言し、2008年からオーストラリア・アデレードの強豪チーム"Wilderness"に所属。2017年W杯にオーストラリア代表として出場して、金メダルを獲得する事が当面の目標。
オフィシャルブログ:http://s.ameblo.jp/sachiyolax/ Instagram: lacrosseplayer_sachiyoyamada