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Report


アイのオーストラリアワイン vol.3
冬のブドウ畑 (剪定)


マクラーレン・ヴェールのワインフェスティバルに行ってきた。
マクラーレン・ヴェールはアデレードから車で40分程南に下った海の近くに位置する、オーストラリアの中でも有名なワインの産地の1つ。ここで造られるワインは素晴らしいものばかりだ。行き帰りの車の窓から見える青い空と緑の海、丘に建っているレンガ色の家々は美しく、すべての色が濃く冴え渡って見え、まるで宮崎駿の映画の世界のようだった。

 

そこで毎年行われているこのフェスティバルも人気が高い祭りの1つである。ワイナリーごとにさまざまなお料理とその料理にぴったりな自慢のワインを提供している。車を降りると音楽が聞こえてきて、どこのワイナリーも本当ににぎやかだった。ワイナリーの庭にテントをたて、その中で音楽を聞きながらワインを楽しめ、ちょっと回りを見渡せば広大なブドウ畑というのは、ここにこなければ味わえない楽しみ方だ。

友達と現地で会おう、と時間も場所も決めてないままマクラーレン・ヴェールに到着。でもインフォメーションセンターの前で発見、合流。これも日本ではありえない話だ。たとえ場所と時間を決め、隣に立っていたとしても、人ごみでなかなか見つけられないのが日本だから。 

この時期のブドウの木は完全に収穫が終わり、畑に緑の葉は残っていない剪定の時期だ。ここオーストラリアは南半球に位置するため、収穫も3月4月で、ヨーロッパ、日本とは正反対。アデレードに来た4ヶ月前はなんだかしっくりこなかった3月、4月の収穫の時期、でも今はすっかり当たり前に思っている自分がいる。 


剪定とは?

葡萄の木の「剪定」とは必要のない枝の一部を切り落とす作業のこと。
収穫が終わり木の活動が止まるこの時期にしか出来ない作業なのだ。それ以外の時期に行うと切り口から樹液が出続けて木は勢いをなくしてしまう。この時期、沢山の人が剪定作業をしにブドウ畑(ファーム)に行くが剪定の大切さがわかる。



剪定前の伸びきった枝

剪定をする理由は、一度実をつけた枝は収穫後に枯れるため切除して、来年実らせる新しい幹を選ぶためである。
でもその作業は、ただ枝を切っていけば良いと言うわけではなく、頭を使わなくてはならない仕事。
枝を選ぶときは、翌年の剪定のことをも考えなくてはならない。適切な方法(それぞれの樹の品種、気候、土壌にあった方法)を選ばなければブドウに無理をさせることになり十分な実をつけることが出来なくなってしまうので大切な作業だ。何個芽を残すのかも、品種、生産者によって違う。
 

取り残されたブドウ
その新梢をコントロールしないとブドウの品質と生産は木々によりまちまちとなってしまうので収穫量はこの冬の剪定でほぼ決まってしまうのだ。
すべては良質なブドウを作ることが目的で、そのブドウからは高品質なワインが出来るのだ。

 

ふらりとブドウ畑へ足を向け、ブドウの木をまじまじと見る機会なんてめったにない。今回がはじめてかも知れない。私のイメージはオーストラリアの畑はほとんどが機械によっての剪定作業だ。機械が入りやすいようにか、木の列の幅も広い。
でも、予想外に手作業で剪定した畑がけっこうある。それだけ手間暇かけて育てるということだ。ブドウの品質の向上にかける作り手の気持ちが自分の目でみて感じ取れた。どんなワインが出来るのだろう?ここは南向きの畑?いろいろ考えながら、楽しんだ。 

左 ・・・ 手作業により剪定された畑    右 ・・・ 機械により剪定された畑 

一番多いブドウの木の仕立て方は日の当たり方や風通しも良く、高収量も期待されるタイプでミニマムプルーニング(無剪定仕立)。この方法は機械収穫を前提としほとんど剪定を行わない。整っているように見えるが近づいてみると枝があちこちに飛び出ている。


Reported by AI(アイ)
アイのご紹介



Vineyard (ワイン畑) で剪定などのお仕事をされているTさんからエッセィ(剪定) の追加・修整情報を頂きました。

Pruning (剪定) の工程は、全てにおいてまずは機械である程度まで短く剪定し、その後、手作業で仕上げます。
枝がかなり伸びているため、機械作業なしでは剪定できないです。機械作業後の手作業による剪定が、Grape の質に最も大きく影響します。そのため、Vineyard によっては、この時期の労働者は「経験者のみ」と指定してくる場合もあります。

Picking (収穫) は、Vineyardによって手作業と機械作業に分かれますが、Pruning (剪定) やThinning (間引き) 、Training (※) などその他は全て手作業です。最近は、収穫したGrapeを大手企業に売り、Wine 製造は自分たちの楽しむ分と僅かに市場に出す分のみとしている Vineyard が増えてきています。

※Training ・・・・ 非常に大切な作業のひとつ。ぶどうの木をよく見ると、地面からYの字に育っています。
              若木がワイヤーに届く位まで成長した時点で2本だけ、勢いの良い枝を選び、それをワイヤーにからませるのです。
              その2本は、基本の枝となり Pruning の際も残され、何年にも渡って利用されます。